勤労感謝の日の由来

勤労感謝の日の由来は、日本古来の風習である新嘗祭(にいなめさい)がもとになっています。
新嘗祭は農産物を収穫できたことを神様に感謝する伝統行事で、明治時代に11月23日が国民の祝日として制定されました。
戦後GHQにより「勤労感謝の日」と改称され、現在も多くの国民に親しまれています。

保育園の勤労感謝の日のねらい

勤労感謝の日は、子どもたちにさまざまな職業に興味をもってもらうきっかけになります。
保育園で勤労感謝の日を取り入れるねらいを紹介します。

保護者様に感謝の気持ちを伝える

勤労感謝の日には、子どもたちから保護者様への感謝の気持ちを伝えられるとよいですね。
「おうちの方は○○くんに何をしてくれるかな?」という声かけから、感謝の気持ちを引き出します。
子どもたちから保護者様への手作りプレゼントでは、親子の絆を深められるアイテムがおすすめです。

いろいろな仕事を知る

保育園では、子どもたちにいろいろな仕事に興味をもってもらえる機会をつくりましょう。
子どもたちに人気の運転手さんやお店屋さん、野菜や果物を生産している農家さんなど、みんなでさまざまな職業を挙げたり紹介したりします。
「大きくなったら何になりたい?」と将来の夢につなげ、ワクワクしながら話せると楽しいですね。

みんなが助け合って生活していることに気付く

社会ではさまざまな人が自分の役割を担い、協力しながら生活しています。
勤労感謝の日には、保護者様や身近な大人たちのさまざまな職業を知る中で、みんなで助け合って暮らしていることに気付けるとよいでしょう。

保育園で勤労感謝の日を取り入れる際の注意点

続いて、保育園で勤労感謝の日を取り入れる際に注意したいポイントを紹介します。
子どもたちの家庭環境やケガの防止に気を配りながら、楽しい時間を過ごしましょう。

保護者様の職業について

保護者様の中には、さまざまな職業の方がいらっしゃいます。
会社で働いている方もいれば、お店を営んでいる方、専業主婦(主夫)の方、ケガや病気で働けない方など、多様な環境の方がいるでしょう。
保育園では「どのような仕事だからよい」とジャッジをするのではなく、「○○さんはみんなに何をしてくれる人かな?」と問いかけながら、子どもたちの感謝の心を引き出せるとよいですね。

さまざまな家庭環境を配慮する

勤労感謝の日やファミリーデーなどの家族に関する行事では、周囲のお友達とは異なる家庭環境を気にする子どももいるかもしれません。
保育園でのやりとりではさまざまな家庭があることを心に留め、「○○ちゃんにとって最高のお母さん(お父さん)だね!」「カッコイイね!」とポジティブな声かけを行うと、子どもたちも安心して過ごせます。

プレゼント製作ではケガに注意

勤労感謝の日に保護者様へのプレゼントを製作するときは、ケガに注意しましょう。
材料の誤飲や紙やハサミによるケガなど、思わぬ事故が起きる可能性もあります。
道具を使う時は子どもたちと約束事を共有したうえで、みんなで楽しい時間を過ごせるとよいですね。

勤労感謝の日のプレゼント製作(0歳児~1歳児)

ここからは、勤労感謝の日の製作にぴったりのプレゼントを紹介します。
はじめに、0歳児~1歳児の子どもたちも楽しく参加できる製作のアイデアをみていきましょう。

手形や足形でエコバッグづくり

月齢の小さな子どもたちには、手形や足形のスタンプを使った製作がおすすめです。
実用的なエコバッグであれば保護者様も使っていただきやすく、親子の絆が深まるでしょう。

次の記事では、アルファコーポレーションで開催したイベント「手がたスタンプ遊びの会」の模様を紹介しています。
低月齢の子どもたちと3歳以上の子どもたちが一緒に遊べるアイデアもお伝えしていますので、ぜひご覧くださいね!

指スタンプでメッセージカードづくり

勤労感謝の日のプレゼントには、指スタンプでつくるメッセージカードもおすすめです。
指スタンプや手形を組み合わせて、鳥やゾウなどさまざまな動物を描くこともできます。
体を使った製作は子どもたちの成長を感じられるため、保護者様にも喜んでいただけるでしょう。

ちぎり絵でお絵描き

指先を使えるようになってきた1歳児の子どもたちとは、色紙をちぎりながらのお絵描きも遊びやすいでしょう。
勤労感謝の日のシーズンであれば、秋らしい紅葉や少し早めのクリスマスツリーなどもぴったりですね。

勤労感謝の日のプレゼント製作(2歳児~3歳児)

続いて、2歳児~3歳児におすすめのプレゼント製作を紹介します。
手先を自由に動かせるようになってきた子どもたちは、お絵描きや折り紙に挑戦してみましょう。

吹き絵でお絵描き

吹き絵とは、絵具で色を付けた水をストローで吹き、形や色の変化を楽しむ製作遊びです。
色に興味を持ち始めた年齢の子どもたちは、色が混ざったり濃淡が現れたりする様子に好奇心をくすぐられるでしょう。
勤労感謝の日には、紅葉やお花畑をイメージすると可愛いプレゼントができあがります。

折り紙でメダルづくり

勤労感謝の日のプレゼントには、折り紙でつくるメダルがぴったりです。
金メダルや保護者様の好きな色を取り入れながら、思い思いのメダルをつくってみましょう。
保育園のお迎えの時間に保護者様に贈れば、泣いて喜ばれるサプライズになること間違いなしです。

似顔絵や思い出の絵を描く

家族へのプレゼントには、保護者様の似顔絵や思い出の絵を描くのもよいですね。
保育士さんからも「この人は誰?」「(絵の中の人は)何をしているの?」と声かけをすると、子どもたちの自由な発想が広がります。
また、家庭環境に配慮する場合は、動物の家族や親子を取り入れる方法もあります。

勤労感謝の日のプレゼント製作(4歳児~5歳児)

最後に、4歳児~5歳児の子どもたちがチャレンジしやすいプレゼントを紹介します。
保護者様に使っていただける実用的なギフトをつくってみましょう。

紙コップでペン立てづくり

紙コップやペットボトル、牛乳パックなどに絵を描いて、オリジナルのペン立てをつくってみましょう。
ペットボトルや牛乳パックなどを半分にカットする作業は、保育士さんがフォローできるとよいですね。
おうちで使いやすいので、親子のコミュニケーションにも役立ちます。

紙皿で写真立てづくり

家族で楽しめるプレゼントには、紙皿に絵を描いた写真立てはいかがでしょうか。
背面に支えを付けたスタンドタイプのほか、上部に穴を開けてひもを通せば壁かけタイプにもなります。
可愛い写真立てに家庭や保育園で撮った写真を飾れば、思い出がいっそう素敵な形に残りますね。

写真付きのお守りづくり

保護者様へのプレゼントには、子どもたちの愛情をたっぷり感じられるお守りづくりもおすすめです。
折り紙や画用紙でつくった袋に子どもの顔写真を貼れば、世界にひとつだけの特別なお守りができあがります。
袋の中には、子どもたちからのメッセージを入れるとさらに喜ばれるでしょう。

好きなものを粘土でつくる

プレゼントには、保護者様の好きな食べ物やアイテムを粘土で製作するのもおすすめです。
保育士さんから「お母さんはどんなことをしている時に笑っているかな?」「お父さんはどんなものを集めているかな?」と声をかけると、子どもたちのアイデアを引き出せます。
次の記事では、保育園の製作遊びに役立つ声かけのポイントを紹介しているので、あわせてご覧くださいね!

勤労感謝の日にぴったりの遊びのアイデア

勤労感謝の日は、遊びを通してさまざまなお仕事に興味をもてるとよいですね。
最後に、保育園の勤労感謝の日にぴったりの遊びを紹介します。

憧れのお仕事になりきりごっこ

勤労感謝の日は、子どもたちと憧れの職業になりきってごっこ遊びをしてみましょう。
制服の帽子やマイクなど、ちょっとした小道具があると盛り上がります。
保育士さんから「なぜ消防士さんになりたいのかな?」「ケーキ屋さんになったらなにをしてみたい?」と質問をすると、子どもたちもキラキラした瞳で答えてくれるはずですよ。

いろいろなお仕事クイズ

保育園では、さまざまな職業を知るきっかけとしてクイズ遊びをするのもおすすめです。
アニメや給食など、子どもたちにとって身近な話題から出題したり、「○○さんはなにをしてくれる人かな?」「○○をしてくれるのは誰かな?」と質問したりすると子どもたちの想像力と感謝の気持ちを引き出せます。
また、答えは一つに限らず、さまざまな正解があるとさらに楽しめるでしょう。

お仕事クイズの例

  • Q.ケガや病気をした時に治してくれる人は誰でしょう? A.お医者さん、看護師さんなど
  • Q.アニメやマンガに関わるお仕事はなんでしょう? A.漫画家さん、声優さんなど
  • Q.みんなの前で歌って踊るお仕事はなんでしょう? A.アイドル、歌手、保育士さんなど
  • Q.みんなの給食を作ってくれている人は誰でしょう? A.栄養士さん、農家さんなど
  • Q.保育園の先生のお仕事はなんというでしょう? A.保育士さん


絵本の読み聞かせ

子どもたちにさまざまな職業を知ってもらいたいときは、わかりやすく理解できる絵本を活用しましょう。
たくさんの職業が載っているお仕事図鑑や感情移入がしやすい物語であれば、子どもたちもイメージしやすくなります。
「○○ちゃんはどんなお仕事をしてみたいかな?」「○○さんはなにをしてくれる人でしょう?」と声をかけながらコミュニケーションをとってみましょう。

お仕事に関する絵本

  • なりたい!わくわく!おしごとずかん(総監修:白岩 等 出版社:チャイルド本社)
  • おおきくなったら なにになる?(作・絵:フランソワーズ・セニョーボ 訳:なかがわ ちひろ 出版社:偕成社)
  • ぼくのママはうんてんし(作:おおとも やすお 出版社:福音館書店)
  • パパのしごとはわるものです(作:板橋 雅弘 絵:吉田 尚令 出版社:岩崎書店)
  • ぼちぼちいこか(作:マイク・セイラー 訳:今江 祥智 出版社:偕成社)


勤労感謝の日は「ありがとう」の気持ちを伝えよう!

保育園の勤労感謝の日では、さまざまな職業を知りながら、子どもたちの保護者様や身近な大人への感謝の気持ちを引き出せるとよいですね。
子どもたちの年齢や希望に合わせて、保護者様に喜ばれるプレゼント製作やごっこ遊びを楽しみましょう!

次の記事では、保育園で行われる代表的な年間行事を紹介しています。
今後のスケジュールの参考に、ぜひご活用ください!
   

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