保育士の自己紹介で好印象を与える基本的なマナー

まずは、保育士の自己紹介で好印象を与える基本的なマナーをお伝えします。

マナー1:自然な笑顔で話す

自然な笑顔で話すことは、何よりも大切なことです。

笑顔で話すことで、保護者様や子どもたちに優しさや明るさを印象づけることができます。

もちろん話す内容も大切ですが、表情によっても印象は大きく変わるものです。

実際、無愛想な表情で自己紹介をしてしまうと、保護者様からは「この先生大丈夫?」といった印象を与えてしまいますし、子どもたちからは「この先生怖そうだな」といったイメージを持たれてしまう可能性があります。

好印象を与えるためにも、日頃から自然な笑顔を作れるように鏡の前でトレーニングしておくことをおすすめします。

マナー2:ゆっくりと大きな声で話す

自己紹介では、相手に自分のことを伝える必要があるので、しっかりと伝わるようにゆっくりと大きな声で話すことが大切です。

自己紹介をされる相手側からしても、どんな人か気になるので、大きな声で元気よく自分のことを話しましょう。

また、しっかりと声を出して話をしないと、その場の雰囲気を明るくすることはできません。

実際、小さな声でうつむき加減で自己紹介をしてしまう人もいますが、自信の無さが伝わり、頼りない印象を与えてしまいます。

声を出すことで、自然と表情も和らぎ、相手の視線を集めることもできるので、ゆっくりと大きな声でハキハキと話すことを心がけましょう。

マナー3:出来るだけ簡潔に話す

自己紹介をするときは、出来るだけ簡潔に話すことを意識しましょう。

自己紹介の時間は、それほど長く与えられるわけではありませんし、特に子どもはたくさんのことを話しても覚えられません。

ダラダラと自己紹介をしても、相手が飽きるだけでなく、結局自分の伝えたいことがまとまらず、曖昧な印象を持たれる可能性があります。

また、話の語尾を伸ばさず、しっかりと終わりまで話し切ることを心がけ、一つひとつの話を短くまとめることも大切です。

話したいことがたくさんある人は、自己紹介で伝えたいことの優先順位を決めて、簡潔に話せるように練習しておくことをおすすめします。

マナー4:身だしなみを整えておく

先ほどお伝えした笑顔も見た目の印象に関わってくる部分ですが、身だしなみも重要なマナーです。

身だしなみに清潔感がないと、相手は見た目ばかりが気になって、何を話しても話の内容が印象に残りません。

身だしなみは第一印象を大きく左右する部分なので、自己紹介をする前や初出勤をする日には次のことを注意すべきです。

・寝癖がついていないか
・爪が伸びていないか
・服が汚れていないか
・メイクや服が派手すぎないか
・姿勢が悪くなっていないか


実際に、第一印象は出会ってわずか数秒で決まってしまいます。

そのため、清潔な印象を与えられるように、自己紹介をする前にトイレに行き、鏡の前で自分の見た目を改めてチェックしておきましょう。

マナー5:意欲や経験を伝える

相手に自分のことを正しく理解してもらうために、仕事に対する意欲やこれまでの保育経験を伝えるのも大切です。

特に保護者様や職員同士への自己紹介では、どんな人柄か相手が気にするのはもちろんですが、保育士としてのスキルも相手が気になる部分です。

そのため、保育士という仕事に対するやる気、これまでの経験で得た特技などを伝えるのもおすすめです。

意欲や経験を上手く伝えることで、「この先生なら任せられそう」と好印象を持ってもらうことができます。

具体的にピアノやスポーツの経験など、保育士の仕事に活かせる経験があれば、自己紹介の中で伝えることをおすすめします。

【保護者様向け】保育士の自己紹介のポイント&例文

ここからは、相手別の自己紹介のポイントを例文についてお伝えします。

まずは、保護者様に対して自己紹介をするときのポイントと例文です。
保護者様向けに自己紹介を行うときは、次の3つのポイントを意識することをおすすめします。

保護者様向けポイント1:寄り添う姿勢を示す

保護者様向けに自己紹介をするときは、保護者様に対して寄り添う姿勢を示すことが大切です。

元気で明るい先生であることも大事ですが、保護者様からすれば親身に相談に乗ってくれたり、気軽に話しやすい雰囲気があることも重要になります。

そのため、自己紹介をする中で「何か困ったことがあれば、いつでもご相談くださいね」といった言葉を添えることをおすすめします。

相談してくださいねという言葉があるだけで、寄り添ってくれる先生という印象を与えられますし、安心感や親しみやすさを感じていただきやすいですよ。

保護者様向けポイント2:園の保育方針に触れる

保護者様の中には、園の保育方針で入園する保育園を選んだ方がたくさんいらっしゃいます。

実際のところ、新しい先生が来たり、年が変わって担任の先生が変わると「今までの保育方針通りやってくれるのかな?」と不安に思う保護者様も中にはいらっしゃるかもしれません。

そのため、自己紹介の中で園が定めている保育方針に触れ、今後どういった保育をやっていくのかを話すことはおすすめです。

どんな保育をして、子どもたちにどんな経験を積ませてあげられるのかを話せると、保護者様からの印象も良くなることでしょう。

保護者様向けポイント3:保育士としての目標を伝える

園の保育方針に従うことはもちろん大切ですが、自分の保育士としての目標に関しても、自己紹介の中で示すことが重要です。

保育士としての目標を示せば、保護者様側からしても、この先1年間の将来像をイメージでき、安心感を持つことができます。

実際、新任の先生や経験が浅い先生は、実績による安心は与えにくいため、目標を示して、強い意欲をアピールすることが大切です。

具体的に、乳幼児クラスなら安全第一の保育を行う、年長クラスなら自主性を尊重するなど、子どもたちの年齢に合わせた目標を立てることをおすすめします。

保護者様向けの自己紹介の例文

ここまでお伝えしてきたポイントを踏まえ、保護者様向けの自己紹介の例文をご紹介します。

(例文)
◯月から◯◯組の担任をさせていただきます、◯◯◯◯と申します。

私はお子さまをお預かりし、成長を見守る身として、保護者の皆様とのコミュニケーションを大切にしたいと思っています。そのため、お子さまのことで気になることがあれば、どんな些細なことでも構いませんので、遠慮なくご相談ください。

また園の方針にもあります通り、一人ひとりの個性を大切にした保育に全力で取り組んでまいります。
◯◯組の担任として「また明日も保育園に行きたい」と思ってもらえるようなクラスを作っていこうと思っているので、これから1年間よろしくお願いいたします。

【子ども向け】保育士の自己紹介のポイント&例文

次に、子どもたちに対して自己紹介をするときのポイントと例文をお伝えします。
子ども向けに自己紹介をするときは、次の4つのポイントを意識すべきです。

子ども向けポイント1:子どもが喜ぶ遊びを取り入れる

子どもたちに対して自己紹介をするときは、何よりも子どもたちの興味を惹きつけることが大切です。

そのため、ただ黙々と話をするのではなく、子どもたちが喜ぶ遊びを取り入れることをおすすめします。

具体的には、スケッチブックに好きな食べ物や特技の絵を書いたり、エプロンシアターを行ったり、簡単なクイズを出すのも良いでしょう。

物を用意する時間がない場合は、簡単な手遊びでも十分子どもたちの興味を引くことはできます。

大人相手のようにただ話すだけではなく、まずは子どもたちの視線や意識を集めてから自己紹介をするのが大切と言えます。

子ども向けポイント2:子どもに分かる言葉を話す

当然のことですが、子どもが分かる言葉で自己紹介を行う必要があります。

子どもたちにとって分かりやすい言葉で話さないと、すぐに興味がなくなってしまうので、自己紹介を最後まで聞いてもらうことはできません。

実際、子どもたち全員がじっと座ったまま自己紹介を聞いてくれないことはよくあります。

また、話している内容をしっかりと伝えるためにも、ゆっくりすぎるくらいのスピードで話すのが子どもには丁度良いです。

子どもでも分かる言葉でゆっくり話をしないと、伝えたいことを伝えられなくなるので、言葉選びや話のテンポには気をつけましょう。

子ども向けポイント3:子どもたちの顔を見ながら話す

子どもたちに自己紹介をするときは、しっかりと子ども一人ひとりの顔を見て話すことも大切です。

また目があったときには、ただ見つめるだけでなく、そっと微笑みかけるのもポイントになります。

笑顔で子どもたちの顔を見ることで、「この先生は味方なんだ」と安心感を与えることができます。

園によっては、子どもの数が多い場合もありますが、順番に顔を向け、正面から目を見て、全員に笑顔を見せながら自己紹介するようにしましょう。

子ども向けポイント4:子どもの年齢によって内容を変える

自己紹介をする子どもの年齢によっても、若干内容を変える工夫をすると良いでしょう。
ここでは、年少・年中・年長の3つに分けてコツをご紹介します。

■年少向け

年少の子どもたちは、一度にたくさんのことを覚えることが難しいので、多くのことを伝える必要はありません。

自分の名前、好きな食べ物、好きな色くらいで、簡単に自己紹介をまとめることをおすすめします。

大きな声で、オーバーなくらいのリアクションをして、短い時間で自己紹介を行いましょう。

■年中向け

年中の子どもたちには、名前と好きなことを分かりやすい言葉で伝えるのが良いでしょう。

少しずつ話を聞くことにも慣れてきているので、簡単な手遊びを取り入れて、興味を惹きつつ、自分のことを話してください。

また、自分の名前を当ててもらうクイズを出してみるのもおすすめですよ。

■年長向け

年長の子どもたちには、自分の名前や好きなことを具体的に教え、みんなとこれからどんなことをしたいか話すことをおすすめします。

年長になれば、落ち着いて話を聞ける子どももたくさん出てくるので、しっかりと話して、子どもたちの心を掴むことが大切です。

新しい先生には誰もが興味を持つので、一人ひとりの目を見て、ゆっくりと話すことを意識してくださいね。

子ども向けの自己紹介の例文

それではお伝えしたポイントを踏まえて、子ども向けの自己紹介の例文をご紹介します。

(例文)
今日から◯◯組の担任になりました、◯◯◯◯です。
◯◯先生って呼んでくれると嬉しいです。

◯◯先生は、イチゴが大好きです。みんなも好きなかな?
あと外でボール遊びをしたり、歌を歌うことも大好きです。
だから、みんなと一緒に外で遊んだり、歌を歌いたいと思っています。

早くみんなのお顔とお名前を覚えたいと思っているので、一緒にたくさん遊んで仲良くしてくださいね。

【職員同士向け】保育士の自己紹介のポイント&例文

それでは最後に、職員同士に自己紹介をするときのポイントと例文をお伝えします。
職員同士に自己紹介をするときのポイントは、次の3つを押さえておくべきです。

職員同士向けポイント1:やる気や意欲を伝える

職員の前で自己紹介をするときは、やる気や意欲をしっかりと伝えましょう。

保育士としてのキャリアを積んでいくためには、いかに人間関係を上手く築いていくかが重要になってきます。

そのため第一印象でつまずき、働きづらくならないためにも、やる気や意欲を伝えることは大切です。

特に自己紹介をする相手は、上司や先輩のケースがほとんどなので、失礼のないよう言葉遣いにも気をつけて話すことを心がけましょう。

具体的に、得意なことや今後の保育士としてのキャリアの考えついて触れると、「この先生は前向きで一緒に頑張れそう」と好印象を与えられますよ。

職員同士向けポイント2:短い時間で簡潔に伝える

職員同士の自己紹介を行うタイミングは、多くの場合朝礼のときです。

朝礼の時間は、長くても10分程度しか設けられていませんし、欠席する子どもの連絡や何か困りごとを職員同士で話す場なので、自己紹介は短い時間で簡潔に終わらせることが大切です。

具体的な時間の目安としては、1分程度で話せる内容を考えておくことをおすすめします。

簡潔かつ明確な言葉で自分のことを伝えることで、ハキハキとした良い印象を与えることができます。

ただ早く終わらせることを意識しすぎて、早口にならないように注意してくださいね。

職員同士向けポイント3:これまでの保育経験を伝える

職員同士には、自己紹介の中でこれまでの保育経験を伝えるのも良いです。

保育園での職務経験がある転職者の人は、何年保育士歴があるのか、前職では何歳児クラス担任だったのかなどを伝えることをおすすめします。

また、これまでの保育経験で得た特技として、ピアノが得意、絵を描くのが得意など、今後の保育に活かせることをアピールすることも大事です。

自己アピールも含めた保育経験を伝えることで、自分の特徴を理解してもらえるので、いち早く職場に馴染めるようになりますよ。

職員同士向けの自己紹介の例文

ここまでお伝えしたポイントを踏まえて、職員同士向けの自己紹介の例文をご紹介します。

(例文)
本日から◯◯保育園で皆様と一緒に働かせていただきます、◯◯◯◯と申します。
保育士歴は5年目、前の園では年中クラスを担任していました。

小さい頃からピアノを習っていて、前の園でも弾いていたので、ピアノは得意です。

まだまだ未熟な点がありますが、少しでも早く一人前の保育士になれるよう、精一杯努力して、成長したいと思っています。
ご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、ご指導のほど何卒よろしくお願いします。

まとめ

お伝えした通り、保育士が自己紹介するときは、保護者様・子どもたち・職員同士と3つのタイミングがあります。

また、自己紹介をする相手によって好印象を与えるポイントが異なってくるので、初出勤日に焦らないためにも、事前に自己紹介の内容をしっかりと考えておくことが大切です。

自己紹介は、第一印象に関わる大きなことなので、安心感を与えたり、信頼関係を築くための第一歩として、自信を持って自分のことを話してくださいね。

上手く自己紹介ができれば、緊張がほぐれ、就職や転職をした新しい保育園や新しいクラスで気持ちの良いスタートを切れることでしょう。

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