夏の製作遊びのねらい

夏の製作遊びは、季節を感じたり自分自身で表現したりする楽しさ味わうことのできる保育活動として多くの保育園で取り入れられています。
夏の製作遊びにはどのようなねらいがあるのでしょうか?

0歳児のねらい

0歳児は、手や足を使って素材の触感を楽しみながら、夏ならではのモチーフを表現するねらいがあります。
手型や足型を取ったり、色を塗って遊んだりしながら、季節を感じられるような作品を製作します。

1歳児のねらい

1歳児は絵の具やクレヨンなどを自分の手で握って、夏の表現を自由に描くねらいがあります。
花火やスイカ、ひまわりなどの色を塗ったり、形を作ったりすることにチャレンジする園も多いようです。

2歳児のねらい

2歳児では、単に描くだけでなく、色や素材の違いを感じながら製作を通して夏らしさを味わうというねらいがあります。
紙コップや折り紙を使った制作物やちぎり絵などに挑戦しても良いでしょう。

3歳児のねらい

3歳児は、はさみやのりなどの道具を使って夏を感じる立体的な製作物を楽しむねらいがあります。
ひまわりやあさがおなどの植物や、七夕や風鈴などの夏の風物詩を表現する園が多いようです。

4歳児のねらい

4歳児は子ども自身で夏をイメージし、自分なりの夏の表現を楽しむねらいがあります。
様々な材料から子どもたちが自由に表現できるように工夫すると良いでしょう。

5歳児のねらい

5歳児は、製作することだけでなく、制作を通して季節の自然や行事に親しむというねらいがあります。
夏ならではの植物や食べ物、行事にはどのようなものがあるか、子どもたちと一緒に考えながら取り組むことで、より楽しさも増すでしょう。

0~2歳児におすすめの夏の製作遊び

ここからは、実際に保育園でも実践している夏の製作遊びを紹介します。
なお、3~5歳児向けの製作遊びは次項で紹介します。

指でぺたぺたスタンプ花火

必要な材料

  • 絵の具
  • 黒い画用紙

  • 製作のすすめ方
    1.黒い画用紙を丸く切っておく(保育士が行う)
    2.指に絵の具をつけて、画用紙にぺたぺたとスタンプのように色をつけて花火を表現する


    ポイント
    0~2歳児は、綺麗な花火を描くことよりも紙や絵の具の触感や色の違いを楽しむことを大切にしながら取り組みましょう。
    たくさんの色を使うことで、好きな色を選んだり色の違いに気づいたりすることにも繋がります。


    紙皿のひまわり

    必要な材料

  • 紙皿
  • 茶色やオレンジの折り紙
  • 黄色のサインペン
  • のり

  • 製作のすすめ方
    1.紙皿のふちを黄色のサインペンで塗り、丸く切ってひまわりの形を作る(保育士が行う)
    2.茶色の折り紙を小さくちぎる
    3.紙皿の白い箇所にのりを使ってちぎった折り紙を貼り付けてひまわりを作る


    ポイント
    0~1歳児は、紙皿にあらかじめのりをつけておくと良いでしょう。
    紙をちぎるのが難しい0歳児は、絵の具を指につけてスタンプのように色をつけても良いかもしれません。
    2歳児は、でんぷんのりなどを指につけて感触を楽しみながら貼り付け作業に挑戦してみましょう。


    足型スイカ

    必要な材料

  • 大きい画用紙
  • 赤色の絵の具
  • サインペン

  • 製作のすすめ方
    1.子どもの足の裏に赤い絵の具を塗る
    2.画用紙に両足のかかとをつけて扇型になるように足型をつける(片足ずつ行う)
    3.指の方を下にして、指の下にスイカの皮、足型の中に種を描き足す


    ポイント
    足型をとる際は片足ずつ絵の具を塗ってゆっくり画用紙に足を乗せるようにしましょう。
    足で絵の具の感触を楽しみながら取り組むと良いでしょう。


    3~5歳児におすすめの夏の製作遊び

    3~5歳児は、はさみやのりなどの道具を使ったり、立体的な製作物に挑戦したりしながら夏の製作遊びを楽しみましょう。
    ここからは3~5歳児におすすめの夏の製作遊びを紹介します。

    紙皿で作る七夕飾り

    必要な材料

  • 紙皿
  • 色画用紙
  • 折り紙やシール
  • モールやリボン
  • カラーテープ
  • クレヨン、サインペン
  • はさみ
  • 穴毛パンチ

  • 製作のすすめ方
    1.紙皿の中をくり抜いてふちの1ヶ所に穴毛パンチで穴をあけておく(保育士が行う)
    2.色画用紙で星型をつくり、絵を描いてセロテープでモールやリボンにつける
    (丸くかたどった色画用紙に織り姫やひこ星の絵を描いても可愛らしい七夕飾りになりますよ)
    3.2を紙皿の穴の下あたりに貼り付け、紙皿の真ん中にぶら下がるようにする
    4.紙皿のふちにシールや折り紙を貼ったり、絵を描いたりしてデコレーションする
    5.紙皿の穴と反対側にカラーテープやリボンを5~6本程度貼り付ける


    ポイント
    製作遊びに取り組む前に七夕の絵本を読んだりお話をしたりして七夕の意味を伝えてから取り組むと、想像力が膨らんだりアイデアが浮かんだりしやすいでしょう。


    ペットボトルの風鈴

    必要な材料

  • ペットボトルとふた
  • タコ糸
  • 色画用紙(短冊)
  • 油性ペン
  • マスキングテープ
  • カッター
  • きり
  • アイロン

  • 製作のすすめ方
    1.ペットボトルの上から3分の1程度の箇所をカッターで切り取り、切り取ったふちに低温のアイロンを当てて手を切らないように丸くしておく(保育士が行う)
    2.ペットボトルのふたにきりで穴をあけてふたをしめる(保育士が行う)
    3.タコ糸に鈴を通して結び、あまりの糸をふたの穴に通す
    4.短冊に文字や絵を描いてタコ糸の鈴の下あたりに貼り付ける
    5.ペットボトルに油性ペンで絵を描いたりマスキングテープを貼ったりして装飾する


    ポイント
    カッターやアイロン、きりを使う工程は必ず保育士などの大人が行いましょう。
    子ども自身がイメージした夏らしい絵をペットボトルに描くのもおすすめです。


    立体花火

    必要な材料

  • 紙コップ
  • 折り紙
  • のり
  • はさみ

  • 製作のすすめ方
    1.3色ほどの折り紙を小さくちぎって、のりで紙コップにランダムに貼り付ける
    2.紙コップを底の手前まで8等分になるようにはさみで切る
    3.切った紙コップを外側に開いて花火の形にする


    ポイント
    紙コップをはさみで切る際ははさみの扱い方に十分注意しましょう。
    3歳児ははさみを切る工程を保育士が行った方が安心です。
    完成した花火は黒い模造紙などにつけて壁面製作にするとより華やかになりますよ。


    年齢に合わせた製作遊びで夏を楽しもう

    製作遊びには、素材の感触を味わいながら製作を楽しむだけでなく、活動を通して季節ごとの行事や自然に親しむというねらいがあります。
    年齢ごとのねらいや難易度に合わせながら、夏の製作遊びを楽しんでみてはいかがでしょうか。

    ▼保育園の夏の行事や遊びについては、こちらの記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね!
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