保育園のクリスマス会のねらい

保育園でクリスマス会を行うねらいは、子どもたちが「クリスマスを知り、興味と親しみを持つこと」です。
保育園のクリスマス会で、生まれて初めてのクリスマスに触れる子どもも多いでしょう。

また、出し物やゲームでのお友達や保育士さんとのコミュニケーションから「周囲の人たちとワクワクする気持ちを共有することの楽しさを体験するきっかけ」にもなります。

保育園のクリスマス会を成功させるポイント

まずは、保育園でのクリスマス会を成功させるためのポイントを紹介します。

子どもの年齢によって配慮する

子どもたちの年齢によってできることが異なるため、参加する出し物やゲームに配慮が必要です。
特に小さい子どもの場合、はじめてのクリスマス会の途中に嬉しくて動き回ったり、驚いて泣き出してしまう子もいるので、あらかじめ保育士同士でフォローの分担を決めておくとよいでしょう。

クリスマスへの導入を行う

保育園には、0~5歳まで幅広い年齢の子どもたちがおり、中にはクリスマスを知らない子どももいます。
クリスマス会当日までの期間に絵本の読み聞かせや一緒にクリスマスの歌を歌いながら、子どもたちに「クリスマスは楽しい行事」というイメージを伝え、親しみを感じてもらいましょう。

おすすめのクリスマス絵本

  • まどから おくりもの(作:五味 太郎 出版社:偕成社)
  • クリスマスおめでとう(作:ひぐちみちこ 出版社:こぐま社)
  • ツリーさん(作・絵:新井 洋行 出版社:講談社)


サンタさんの登場は必須

クリスマス会で最も盛り上がる場面といえば、サンタクロースの登場シーンです。
「いい子にしていればサンタさんがくるよ」と信じている子どもも多いはず。
保育園のクリスマス会では、保育士の中でサンタ役を決めて演じてもらいましょう。

普段の保育士の先生のままだと、すぐに子どもたちにバレてしますので
白髭をつけたり、かっぷくよく見せるためにお腹にバスタオルを巻いたりと工夫を凝らしましょう。

はじめてのサンタクロースにびっくりして泣き出してしまう子どももいるため、当日は子どもたちに寄り添った保育士さんのフォローも必要です。

クリスマス会当日の流れ

クリスマス会の所要時間は、おおよそ30~60分を想定するとよいでしょう。
突然のハプニングに備えて、時間に余裕を持ってスケジュールを組むのがおすすめです。
続いて、クリスマス会当日の進行例を紹介します。
プログラム
1 はじまりの挨拶
2 子どもの出し物
3 保育士の出し物
4 ゲーム
5 サンタさん登場
6 サンタさんへ歌のプレゼント
7 記念撮影
8 おわりの挨拶
また、新型コロナウイルス感染予防のために、クラスごとに分かれて小規模で開催するのもおすすめです。
その時は、保育士の出し物を短くしたり、ゲームの時間を調整したりと、子どもたちの時間を第一に、園の子どもたちの人数に合わせて、臨機応変にクリスマス会を進めてみてくださいね!

子どもの出し物

クリスマス会で盛り上がる、子どもの出し物を紹介します。
クリスマス会では、お友達や保育士さんとの一体感を楽しめる出し物がおすすめです。

クリスマスソングの合唱

クリスマスの出し物に欠かせないものと言えばクリスマスソングです。
感染予防のため、隣の友だちと少し距離を取りながら歌ってみたり、少人数のグループに分かれての合唱もおすすめです。

クリスマスソングの合唱にやさしい手遊びを組み合わせれば、全身を使って楽しめる出し物になります。
お友達同士で距離が取れることを逆手に取り、ぜひのびのびと歌ってみようと声をかけてみてもよいですね!

おすすめのクリスマスソング

  • あわてんぼうのサンタクロース
  • 赤鼻のトナカイ
  • ジングルベル


クリスマスソングの合奏

鈴やタンバリン、カスタネットなど、子どもたちの好きな楽器で合奏をしてみましょう。
保育士がサポートしながら低月齢の子どもも一緒に楽器を鳴らしてみるなど、みんなで参加しやすいのが魅力のひとつです。
リズムに合わせることに戸惑う子どももいるかもしれませんが、みんなで楽しめれば大成功です。
声をあまり出さないので、感染予防をしながらもみんなで楽しむことができます。

クリスマスにまつわる劇

4~5歳の子どもたちには、チームワークが培われる劇がおすすめです。
クリスマスの絵本を題材に、クリスマスにまつわるストーリーを提案してみてはいかがでしょうか。
劇には準備期間必要ですが、頑張った分だけ達成感が得られるでしょう。

保育士による出し物

保育園のクリスマス会には、保育士さんによる出し物があるとよいでしょう。
保育士さんからのサプライズの出し物は、子どもたちへのクリスマスプレゼントにもなるはずです。
続いて、子どもたちが喜ぶ出し物のアイデアを紹介します。

手品

あっと驚くマジックに、子どもたちは「どうなってるの?!」「もう1回やって!」と目をキラキラさせて喜んでくれます。
子どもたちに手伝ってもらう参加型のマジックもおすすめです。
手品は初めてという方も、YouTubeでは簡単なマジックがたくさん紹介されているのでチェックしてみましょう。

パネルシアター

クリスマス会までの準備期間が限られているなら、パネルシアターがおすすめです。
サンタさんを登場させるなど、クリスマスならではのストーリーを取り入れられるとよいですね。
劇中で保育士さんの特技を披露したり、自分らしいセリフを取り入れたりすれば、保育士さん自身も楽しみながら演じられます。
また、コロナの感染予防で複数回にわけてクリスマス会を行う場合にもパネルシアターはおすすめです。
子どもの月齢に合わせて、ストーリーの中で子どもたちへの声掛けを変えてみる工夫をしてみましょう。
同じパネルシアターでも保育士の工夫ひとつで、より魅力的なクリスマス会の出し物になりますよ!

ハンドベル

「クリスマスらしさ」を演出するなら、神聖な鐘の音が美しいハンドベルがぴったりです。
保育士さんが真剣なまなざしでハンドベルを鳴らす姿は、子どもたちの心に深く残るでしょう。
練習に時間が必要ですが、達成感ややりがいを感じられる出し物です。

クリスマス会におすすめのゲーム

続いて、保育園のクリスマス会で盛り上がるゲームを紹介します。
子どもたちの間で流行っている遊びを、クリスマス仕様に変化させてみるのも楽しいですね。

手遊び

手遊びは年齢の小さい子どもも楽しめる遊びです。
音楽に合わせてサンタさんやトナカイのまねをしたり、鈴を鳴らすジェスチャーをしたりなど、クリスマスらしい雰囲気を演出しましょう。

オーナメント探し

子どもたちが大好きな宝探しを、クリスマスのオーナメント探しにアレンジしたゲームです。
子どもの年齢によって、オーナメントの大きさや隠す場所の難易度を上げると​いっそう盛り上がります。

クイズ

クイズは準備に時間がかからず、大いに盛り上がるゲームです。
クリスマスにまつわる〇✕クイズや保育士によるシルエットクイズなど、数種類のクイズを用意しておくとよいでしょう。

サンタクロースからのクリスマスプレゼント

クリスマス会のクライマックスは、サンタさんの登場と子どもたちへのクリスマスプレゼントです。
サンタさんをドラマチックに登場させたり、子どもたちにわからないようにプレゼントを仕込んだりなど、保育士さんのアイデアと連携プレイがカギとなります。
続いて、クリスマスプレゼントのアイデアを紹介します。

クリスマスブーツ

紙で作ったクリスマスブーツに、お菓子の詰め合わせや可愛らしい小物を入れるプレゼントです。
クリスマスブーツは、クリスマス会までの期間に子どもたちと作ってもよいでしょう。
食べ物をプレゼントにする場合は、子どもたちのアレルギーの有無を確認しておきましょう。

スノードーム

スノードームは、クリスマスらしい贈り物として盛り上がります。
スノードームというとガラスでできているイメージを持つ人も多いと思いますが、ペットボトルやプラスチックのコップなど、身の回りにあるものを使って作ることもできます。

粘土

クリスマスプレゼントには、子どもたちの遊びの必需品でもある粘土もおすすめです。
後日子どもたちに「サンタさんにもらったプレゼントで作ろう」と声をかければ、楽しかったクリスマス会を振り返るきっかけにもなりますね。

クリスマス会の準備

クリスマス会には、会場の雰囲気作りも重要です。
続いて、クリスマス会をより華やかにするために準備したいものを紹介します。

クリスマスツリーの飾り付け

クリスマス会に向けて、子どもたちとクリスマスツリーの飾り付けをしましょう。
クリスマスまでの製作でオーナメントを作ったり、ツリーに飾り付けをしたりしながら、子どもたちのワクワクする気持ちを高められるとよいですね。

会場の装飾作り

クリスマス会までの期間に子どもたちと一緒に装飾を作り、華やかな会場を作ります。
サンタさんや雪だるまのイラストや、紙で作った輪飾りなど、子どもたちの年齢によって作る飾りの種類を分担するとよいでしょう。

クリスマス会の衣装作り

クリスマス会では、クリスマスにちなんだ衣装や帽子を作ると気分がさらに盛り上がります。
クリスマス会の当日までに、子どもたちとビニールや画用紙を使って衣装や帽子を作ってみましょう。

保育園のクリスマス会は「ワクワクする気持ち」を伝え合おう

クリスマス会は、子どもたちにとって1年に1度の大切なイベントです。
子どもたちは、保育園のクリスマス会をとても楽しみにしています。
飾り付けや出し物の準備を通して、クリスマス会当日をワクワクしながら待つ気持ちを共有できるとよいでしょう。

保育士さんの思いが詰まった出し物やゲーム、サンタさんの登場、そして保育士さんやお友達との楽しい時間は、子どもたちにとって忘れられない思い出になるはずです。
出し物や準備の中では、保育士さん自身の特技や好きなことを取り入れて、自分自身も楽しめるとよいですね。

新型コロナウイルス感染予防で大規模なクリスマス会はまだまだ難しいかもしれません。
ですが、子どもたちにとっても、保育士にとっても楽しめるクリスマス会となるよう工夫を凝らして、今年しかできない素敵なクリスマス会をぜひ開催してくださいね!
   

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