七夕の由来

七夕は、願い事を書いた短冊を笹竹につるし、星にお祈りをする風習です。

七夕は、奈良時代に中国から日本に伝わり、星を眺めたり、和歌を詠む宮中行事として取り入れられました。
江戸時代には庶民の間に広まり、芸事の上達を願って、全国的に行われるようになったといわれています。

また、織姫と彦星が登場する七夕伝説は、中国最古の詩集「詩経」の中のエピソードがもとになったといわれています。
機織りの仕事をしていた織姫と牛飼いの彦星は、結婚してから仕事をせずに遊んでばかりいました。
怒った神様は、2人を天の川の対岸に引き離し、年に1度の七夕の日だけ会えるようにしたそうです。

保育園の七夕行事のねらい

保育園で七夕行事を行うねらいは、遊びをきっかけに子どもたちが七夕を知り、日本の伝統文化に親しんでもらうことです。
季節の伝統行事を通して、日々の暮らしに楽しみが増え、子どもたちの豊かな心を育むことができます。

また、七夕行事で短冊に書く願い事を考える場面では、子どもたちの将来への想像が膨らみます。
保育士さんにとっても、子どもたちが興味を持っていることや考えていることを知る機会になるでしょう。

保育園の七夕行事のポイント

続いて、保育園で七夕行事を行う時に気を付けたいポイントを紹介します。

給食メニューのアレルギー対応

給食やおやつの時間に七夕にちなんだメニューを提供する時は、子どもたちのアレルギーの有無をよく確認しましょう。
特に、七夕の献立として人気のそうめんの原料には、特定原材料(7大アレルゲン)の小麦が含まれています。
保育士さん・栄養士さん・看護師さんの間で連携をとり、情報を共有しておきましょう。

子どもたちの自由な発想を尊重する

七夕行事で願い事を考える時間は、子どもたちの自由な発想を尊重することが大切です。
また、将来の夢や結婚などについて、性別による価値観を強調しすぎないこともポイントになります。

子どもたちの願い事に向き合い、保育士さんからも「どうして○○になりたいの?」「○○になったら何をしようか?」と声かけを行うと、子どもたちの想像が膨らみます。

保育園の七夕集会の過ごし方

保育園の中には、七夕の集いや夏祭りなどを開催する園も多いのではないでしょうか。
続いて、保育園の七夕行事で子どもたちと楽しめるアイデアを紹介します。

短冊に願い事を書く

七夕の集いでは、将来の夢や欲しいものなどの願い事を短冊に書き、笹の葉に飾りましょう。
字が書けない子どもたちには、保育士さんがサポートするとよいでしょう。
願い事を通して、子どもたちの意外な一面を垣間見ることができるかもしれませんね。

縁日ごっこをする

保育園の夏のイベントでは、お祭りの屋台のような縁日ごっこも季節を感じられます。
クラスやグループごとに、紙や粘土で作ったチョコバナナやたこ焼きなど、好きなお店を作ってみましょう。
店員さんになりきったり、お買い物を楽しんだりすれば、子どもたちもワクワクすること間違いなしです。

次の記事では、アルファコーポレーションの保育園で開催された七夕まつりの様子を紹介していますので、ぜひご覧くださいね!

保育園の七夕集会で楽しめる出し物・ゲーム

続いて、七夕行事で子どもたちと楽しめる出し物やゲームを紹介します。
星や伝説など、子どもたちの好奇心をくすぐるものを取り入れると、より興味を持ってもらえますよ。

ペープサート

保育士さんによるペープサートでは、七夕にまつわる物語や、織姫と彦星の伝説を人形劇で伝えると、子どもたちの七夕への理解が深まります。
物語やセリフの中に、子どもたちに人気のキャラクターや保育士さんの趣味など、ちょっとした「小ネタ」をはさむとより一層盛り上がるでしょう。

絵本の読み聞かせ

絵本の読み聞かせであれば、忙しい中でも、少ない準備時間で実施できます。
織姫と彦星の物語をわかりやすく紹介したお話や、星や宇宙への好奇心をかき立てるお話など、子どもたちの興味・関心に合わせて選んでみてくださいね。

七夕の時期におすすめの絵本

  • たなばたものがたり(作:舟崎 克彦 出版社:教育画劇)
  • みんなのおねがい(文:すとう あさえ 出版社:ほるぷ出版)
  • たなばたバス(作・絵:藤本ともひこ 出版社:すずき出版)
  • 空のうえにはなにがある?(作:マイク・マニング ブライタ・グランストローム 出版社:評論社)
  • おつきさま こっちむいて(文:片山 令子 出版社:福音館書店)


星を使った手品

保育士さんの出し物では、保育士さん自身のアクセサリーや小物などを使った手品もおすすめです。
星のようにキラキラ光るきれいなものは、子どもたちのワクワクする気持ちをくすぐります。
子どもたちの前で披露すれば、「すごい!」「もう一回やって!」と歓声をあげて喜んでくれること間違いなしですよ。

歌を歌う

七夕の集いでは、星に願い事をするように、想いを込めて歌ってみましょう。
ささのはさらさらのフレーズでおなじみの定番七夕ソング「たなばたさま」や、星を歌った「きらきら星」は、七夕の集いにぴったりです。
また、夏らしい童謡「海」や「アイスクリームのうた」なども盛り上がります。

星を使った宝探し

子どもたちみんなで楽しめる、星を使った宝探しもよいですね。
宝を見つけることで、子どもたちの達成感や、協力して宝を探すチームワークを育むことができます。
子どもたちの年齢や成長に合わせて、隠し場所の難易度を変えてみるのもおすすめです。

保育園の七夕行事にぴったりの製作

続いて、七夕イベントや夏祭りの雰囲気を盛り上げる製作を紹介します。
色とりどりの紙を使って、華やかな装飾を作ってみましょう。

折り紙で作る七夕飾り

輪飾り、吹き流し、天の川など、折り紙を使ってさまざまな七夕飾りを作ってみましょう。
はさみを使う時は、安全に十分気を付けながら、保育士さんがサポートするとよいでしょう。
出来上がった七夕飾りは、笹に巻きつけたり、教室の装飾にも活用できます。

スタンプ遊びで七夕を表現

月齢の小さな乳児さんの製作には、指や野菜を使ったスタンプや、星形のスタンプを取り入れてみてください。
スタンプ遊びで織姫と彦星の着物の柄を製作したり、夜空の星を表現したりもできますね。
好きな形や色を選んで自由に創作することで、子どもたちの感性が養われるきっかけになります。

粘土で作るお星さま

七夕にちなんで、子どもたちと粘土を使って星の形を作ってみましょう。
代表的な☆形にこだわらず、「お星さまはどんな形をしているんだろう?」と子どもたちに問いかけると、想像力を引き出すことができます。

紙コップで作る吹き流し

七夕の製作には、紙コップを使った吹き流しもおすすめです。
ヒラヒラの部分には、細く切った紙やビニールテープを使うとよりリアルに再現できます。
みんなでたくさんの吹き流しを作って窓辺に吊るせば、七夕まつりの雰囲気も盛り上がりますね。

紙コップで作る織姫と彦星

紙コップを使えば、少ない材料で可愛らしい織姫と彦星の人形を作ることができます。
紙コップを体にして画用紙の顔を貼り付けたり、好きな色のペンでで着物の柄を塗ったりして、製作を楽しみましょう。
出来上がった人形を持ち帰れば、おうちでも保護者様と七夕を楽しめますね。

保育園の七夕行事は子どもたちの好奇心をかき立てよう!

保育園の七夕行事では、星や宇宙、織姫と彦星の伝説など、非日常を感じさせるものに子どもたちもドキドキワクワクします。

子どもたちの願い事から、それぞれの興味と関心を知ったり、思いがけない発見を得られるかもしれませんね。
子どもたちの個性や好奇心を大切にしながら、みんなで楽しい七夕行事を作り上げましょう!

また、次の記事ではアルファコーポレーションの保育園で行われた節分行事の様子を紹介しています。
子どもたちに日本の伝統行事に親しんでもらう取り組みとして、あわせてご覧ください。
   

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