七五三の由来は?

七五三とは、子どもたちの成長に感謝するとともに、これからも健康でいられるようにと願う日本の伝統行事です。

平安時代以降に始まった風習である3歳の髪置きの儀、5歳の袴着の儀、7歳の帯解きの儀を総称して、明治時代には「七五三」と呼ばれるようになりました。

医療が発達していなかった時代は、3歳から7歳の間に病気になったり亡くなったりしてしまう子どもも少なくありませんでした。
七五三の行事には、いつの時代も変わらない「子どもに健康に育ってほしい」という親から子への切実な想いが現代に受け継がれているのです。

保育園の七五三行事のねらい

保育園で七五三を取り入れるねらいはどのようなことがあるのでしょうか。
続いて、保育園で七五三のイベントを行うときに意識したいポイントを紹介します。

日本の伝統行事に親しむ

七五三を通して、子どもたちと日本ならではの伝統文化を楽しみましょう。
秋から冬にかけて、お正月や節分などの日本の伝統行事に触れる機会が多くなります。
遊びにも昔ながらのおもちゃや和小物の製作などを取り入れながら、自然に親しめるとよいですね。

元気でいられることをお祝いする

七五三行事では、みんなが元気でいられることをお祝いしましょう。
医療が発達した現代でも、病気やケガをせずに健康でいられるのは当たり前のことではありません。
保護者様や保育士さんからも、「みんなが元気でいてくれることが一番嬉しい」と伝えられるとよいですね。

保護者様への感謝を伝える

子どもたちが元気でいられるのは、日々仕事や育児に奮闘しながら頑張っている保護者様のおかげです。
子どもたちから「いつもありがとう!」の気持ちを伝えると、保護者様もあたたかい気持ちになれます。

保育園の七五三行事で気を付けたいポイント

続いて、保育園で七五三を取り入れる際に気を付けたい注意点を紹介します。
宗教やジェンダーに関しては保育園の方針に沿いながら、みんなが心から楽しめるとよいですね。

さまざまな宗教があることを配慮する

七五三は日本の伝統行事ですが、特に宗教や宗派の指定はありません。
子どもたちの成長への感謝と健康祈願は、神様だけでなく、仏様やご先祖様など誰にお願いしてもよいとされています。
ただし、象徴的なイメージのある鳥居やお供え物は、保育園の方針によって取り扱いに注意しましょう。

子どもたちの自由な発想を尊重する

七五三というと、一般的に男の子=袴、女の子=着物というイメージが強いかもしれません。
保育園で子どもたちと衣装や製作をする場面では、性別にとらわれずに子どもたちの意思を尊重できるとよいですね。

給食メニューのアレルギー有無を確認する

保育園の給食では、七五三にちなんでお赤飯やえび、鯛などのおめでたいメニューを取り入れる園もあるかもしれませんね。
栄養士さんと保育士さんの間で子どもたちのアレルギー有無を十分に確認・共有したうえで、みんなで楽しい給食の時間を過ごしましょう。

保育園で盛り上がる!七五三の出し物アイデア6選

「七五三のお祝い会にはどんな出し物がよいのかな?」と考えている保育士さんも多いはず。
ここからは、保育園で子どもたちと一緒に楽しめる七五三の出し物を紹介します。

1.七五三クイズ

お祝い会を盛り上げるには、七五三にまつわるクイズ遊びがおすすめです。
○✕ゲームや3択のクイズであれば、子どもたちも参加しやすいでしょう。
次の問題例を参考に、子どもたちが答えやすいクイズを出題してみてくださいね。

七五三クイズの問題例

  • Q.七五三は「4歳」のお祝いです。 A.✕
  • Q.七五三では子どもたちの「健康」をお祝いします。 A.○
  • Q.保護者様や先生は、みんながどんな状態でいてくれると嬉しいでしょう? A.元気


2.おしゃれに変身して記念撮影

七五三にちなんで、みんなで衣装をつくって変身ごっこをするのも楽しいですね。
最後に記念撮影をすれば、子どもたちの思い出に残るとともに、保護者様ともお祝いイベントを共有できます。

3.先生の変身ショータイム

保育園のイベントでは、保育士さんによるファッションショーも大いに喜ばれます。
私服やお気に入りのアイテムなど、保育士さんそれぞれの個性を活かしてみましょう。
先生たちのいつもと異なる装いに、子どもたちからも歓声があがること間違いなしです。

4.たけのこ体操を踊る

七五三イベントの出し物には、ぐんぐん成長する子どもたちをイメージした「たけのこ体操」もぴったりです。
保護者様が来園されるイベントであれば、笑顔で元気に踊る子どもたちの姿に微笑ましい気持ちになれるでしょう。

5.絵本の読み聞かせ

手軽にできる出し物を探しているなら、絵本の読み聞かせがぴったりです。
七五三であれば、健康や家族愛にまつわるお話はいかがでしょうか。
子どもたちが、ありのままの自分を大切にできる自己肯定感を育めるとよいですね。

七五三の出し物におすすめの絵本

  • かぜひきさんの おやくそくだもの(作:きだに やすのり 絵:わたなべ あや 出版社:あかね書房)
  • きみのことがだいすき(作:いぬい さえこ 出版社:パイ インターナショナル)
  • あなたの すてきな ところはね(作:玉置 永吉 絵:えがしら みちこ 出版社:KADOKAWA)


6.歯磨きの復習をする

七五三のお祝い会では、健康にちなんで6月に学んだ歯磨きの復習をするのもおすすめです。
ちょっと真面目なお話も、イベントの楽しい雰囲気の中であればポジティブな気持ちで聞いてくれるはず。

次の記事では、子どもたちが歯磨きを好きになってくれる具体的なアイデアや声かけ方法を紹介しているので、参考にしてみてくださいね!

保育園で楽しめる!七五三におすすめの製作アイデア

保育園の七五三では、仮装や和を取り入れた製作がぴったりです。
続いて、七五三ならではの製作のアイデアを紹介します。

おしゃれな衣装づくり

七五三にちなんで、思い思いの変身コスチュームをつくってみましょう。
ビニール袋やカラーセロファンなどを使うと、ふわふわのかわいい衣装ができあがります。
性別や袴、着物にとらわれず、子どもたちがつくりたいものをつくれるとよいですね。

千歳飴の袋づくり

七五三にちなんで、千歳飴の袋をつくるのもおすすめです。
1歳児~2歳児はスタンプで、3歳児以降の子どもたちは折り紙で装飾をつくってみましょう。
自分たちでアイテムをつくると愛着が湧くので、行事への興味関心を引くことができます。

和小物づくり

日本の伝統行事の七五三には、日本らしさを感じられる和小物づくりもぴったりです。
手まりや箱、袋など、子どもたちが日常的に使えるアイテムがよいですね。
材料に千代紙や浴衣のはぎれなどを使うと、簡単に和の雰囲気を取り入れられます。

保育園で遊べる!七五三にちなんだゲームのアイデア

保育園の七五三では、行事にちなんだゲームを取り入れると楽しみながら日本文化に親しめます。
最後に、保育園で盛り上がるゲームを紹介します。

七五三のリズム遊び

七五三には、数字に合わせて体を動かすリズム遊びがぴったりです。
保育士さんがランダムに数字を伝え、子どもたちは手拍子や打楽器で7回、5回、3回のリズムを鳴らします。
場所を選ばずに体を動かせるので、雨の日の室内遊びにも活用できます。

千歳飴のバトンリレー

七五三のイベントでは、千歳飴をバトンに見立ててリレーをしてみましょう。
バトンは、子どもたちがケガをしないようにやわらかい素材を使うと安全に楽しめます。
赤チームと白チームで対抗戦にすると、子どもたちもさらに燃え上がりますね。

お手玉遊び

和柄のお手玉に触れると、日本の伝統の遊びに親しむことができます。
お手玉の上手な保育士さんがいれば、パフォーマンスを披露してもらうとさらに盛り上がるでしょう。
七五三からお正月にかけて、お手玉の技を練習する子どもたちも出てくるかもしれませんね。

保育園の七五三は子どもたちの健康への意識を高めよう!

七五三は、子どもたちの成長を祝い健康を願う日本の伝統行事です。

保育士さんから子どもたちには「みんなが元気でいてくれるのが一番嬉しいんだよ」「元気でいるために歯磨きや風邪の予防をしようね」と伝えながら、体調を崩しやすい秋冬の健康を上手にサポートできるとよいですね!

次の記事では、保育園で楽しめるお正月遊びのアイデアを紹介しています。
日本の伝統的な遊びもたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
また、次の記事では保育園で行われる年間行事を紹介しています。
保育士さんのミーティングや今後のスケジュールを確認する際に、ぜひご活用ください!
   

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