保育園のひな祭りのねらい

保育園でひな祭りを行うねらいは、「日本の伝統行事に興味を持ち、親しむこと」です。
ひな人形や菱餅、ぼんぼりなど、ひな祭りにちなんだ飾り付けをしたり、手遊び歌を歌ったりしながら、子どもたちと一緒に和の雰囲気を楽しみましょう。
また、桃の花や若葉など、春の訪れを感じられるようなアイテムを取り入れると、季節感も感じられますね。

ひな祭りの由来

ひな祭りは、中国の「上巳(じょうし)の節句」という行事が由来となっています。
日本では、平安時代より季節の変わり目に病気や厄から子どもたちを守るために、人形を身代わりとして川に流す「流し雛」という風習が行われていました。
現代のように、ひな人形を飾って鑑賞する楽しみ方は、江戸時代に定着したといわれています。

保育園でひな祭りを取り入れる際のポイント

ここでは、保育園でひな祭りを楽しむためのポイントを紹介します。
食物アレルギーのほか、ジェンダーについても、園の方針や時代の変化に合わせて臨機応変に対応できるとよいですね。

ひなあられはアレルギーへの配慮を

市販のひなあられには、小麦や乳成分などの特定原材料(7大アレルゲン)含む製品が多く存在しています。
給食やおやつのメニューとしてひなあられを扱う際は、子どもたちのアレルギーの有無を必ず確認しましょう。

男の子も楽しめる工夫を

ひな祭りというと、「女の子のイベント」というイメージが先行してしまいがちですが、保育園では男の子も一緒に楽しめるような工夫を取り入れるとよいですね。
たとえば、ひな祭りの由来を伝える時は「病気やケガをせずに元気でいられることを願う日なんだよ」と説明すると、関心を持ちやすくなります。

ジェンダーに配慮した声かけ

ひな祭りといえば、「おひなさま=女の子」や「結婚」というイメージを連想する人も多いかもしれません。
しかし、多様性やジェンダーレスを目指す現代では、子どもたちに対しても性別による決めつけは控えたほうがよいでしょう。
園の方針によって、性別を問わない声かけを行ったり、好きな色を選ばせてあげたりするなど、子どもたちの自由な意思や発想を尊重してあげられるとよいですね。

ジェンダーに配慮した声かけの例

  • 「好きな色に塗ってみよう」
  • 「おひなさま、おだいりさま、好きなほうの服を作ってみよう」
  • 「カッコイイおひなさまや、カワイイおだいりさまもステキだね」


ひな祭り会当日の流れ

ここでは、保育園でひな祭り会を行う場合のプログラムの一例を紹介します。
会の時間は、子どもたちの年齢や集中力にあわせて30分~1時間を目安にするとよいでしょう。
また、園によっては、クッキングやおやつタイムを取り入れることもあります。
プログラム
1 はじまりの挨拶
2 子どもたちや保育士さんの出し物
3 ゲーム
4 記念撮影
5 おわりの挨拶

ひな祭り会で楽しめる出し物・ゲーム

ひな祭り会では、出し物やゲームを行うことで、子どもたちのコミュニケーション力を育むことができます。
ここでは、乳児から年齢の大きい子どもたちまで楽しめるプログラムを紹介します。

ひな祭りソングの手遊び歌

子どもたちの出し物には、みんなで楽しめる手遊び歌がおすすめです。
灯りをつけましょぼんぼりに♪のフレーズでおなじみの「うれしいひなまつり」や、手拍子に合わせて楽しい気持ちがふくらむ「おめでとうひなまつり」などのひな祭りソングを歌いましょう。

ひな祭りにちなんだパネルシアター

パネルシアターは、保育士さんの出し物として子どもたちに人気の人形劇です。
ひな祭りらしい華やかで可愛らしい人形を使って、ひな人形のメンバーを紹介したり、絵本のお話やオリジナルの物語を演じたりすれば、子どもたちも喜んでくれるでしょう。

ひな祭りクイズ

クイズでは、子どもたちにひな祭りにちなんだ問題に答えてもらいましょう。
クイズ形式にすることで、子どもたちの好奇心を刺激することができます。
〇✕クイズや3択クイズなど、選択式のクイズを取り入れると、子どもたちもルールを理解しやすいですね。

ひな祭りクイズの問題例

  • Q.ひな祭りに食べるお菓子は、なんでしょう? A.ひなあられ
  • Q.ひな祭りに飾るのは、なんの花? A.桃の花
  • Q.ひな祭りの「ひな」とは、どんな意味? A.ちいさくてかわいい


ひなあられ探しゲーム

「ひなあられ探しゲーム」は、宝探しのように、子どもたちにひなあられを探してもらう遊びです。
保育士さんは、包装されたひなあられを用意し、教室の中に隠します。
4~5歳の子どもたちには、隠す場所の難易度を上げるとさらに盛り上がりますよ。

顔出しパネルでなりきり撮影会

保育園でひな人形の仮装をしようとした時、本格的な着物を用意するのは難しいでしょう。
そこで、段ボールや模造紙で顔出しパネルを作れば、簡単におひなさまやおだいりさまに変身することができます。
0歳児や1歳児など、小さな子どもたちも一緒に楽しめること間違いなしです。

ひな祭りの雰囲気を盛り上げる製作

ひな祭りは、ひな人形や春らしいモチーフなどの、かわいらしい製作物でムードを盛り上げましょう。
続いて、ひな祭りにおすすめの製作を紹介します。

手作りのひな人形

紙コップや折り紙、クレヨンなどを使って、世界にひとつだけのひな人形を作りましょう。
ひな人形の着物や髪飾りなどのワンポイント千代紙を使うと、簡単に和の雰囲気を演出することができます。
子どもたちが作ったひな人形は、おうちに持ち帰って飾ってもらうのもよいですね。

スタンプを使った製作

0歳児から2歳児の子どもたちにおすすめなのが、スタンプを使った装飾です。
ひな人形の着物や屏風などに、ペタペタと自由にスタンプを押してもらいます。
インクを扱う場合は、汚れてもよい服装や紙エプロンなどを身に付けてもらうと安心ですね。

ペーパーフラワー

ひな祭りの飾り付けには、折り紙ややわらかい素材の紙を使って、春らしいお花を作ってみましょう。
ひな祭りが終わったら、卒園式の飾り付けに使うこともできるため、忙しい年度末に嬉しいアイテムです。

保育園のひな祭りを一緒に楽しもう!

保育園のひな祭りは、日本の伝統行事のひとつとして、子どもたちと一緒に和の雰囲気や春の訪れを楽しめるとよいでしょう。

また、ひな祭りを男の子も女の子も心地よく過ごせるイベントにするために、性別を意識させない声かけを行い、子どもたちの意思を尊重するとよいですね。

次の記事では、保育園の年間行事を紹介しています。
1年の振り返りや、来年度の計画を立てる際に、ぜひ参考にしてみてください。
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