保育園のこどもの日のねらい

保育園でこどもの日を取り入れるねらいは、子どもたちに日本の伝統行事を伝えながら、「お友達と互いの健康と成長を喜び合うこと」「周囲の保護者様や保育士さんに見守られていることに気付き、感謝の気持ちを持つこと」です。

また、保育園に入園したばかりの子供たちにとっては、初めての行事になります。
遊びを通してお友達とコミュニケーションをとることの楽しさを知ったり、製作では表現することの面白さを感じたりするきっかけになるとよいですね。

こどもの日の由来とは?

こどもの日の由来は、中国の「端午(たんご)の節句」がもとになっており、古来より男の子の病気や災いを払い、健やかな成長や幸せを願ってお祝いをする日でした。

日本では、1948年に5月5日が「こどもの日」として国民の祝日に制定され、以来、性別を問わず「子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」となっています。

保育園でこどもの日を取り入れる際のポイント

続いて、保育園でこどもの日を取り入れる際に気を付けたいポイントを紹介します。
5月は入園したばかりの子どもたちも多いため、みんなが楽しめる内容や安全に配慮しましょう。

みんなで楽しむことを大切にする

入園して間もない子どもたちの場合は、なかなかクラスになじめなかったり、お友だちと上手にコミュニケーションを取れなかったりすることもあるかもしれません。

子どもたちには「一緒にやってみようよ!」と声かけを行いながら行事に参加してもらい、ゲームや製作を通して仲良くなるきっかけを作れるとよいですね。

製作では安全への配慮を

4月に入園したばかりの子どもたちにとっては、製作の際に、初めて使う道具や材料も多いはず。
けがや誤飲を防ぐために、製作中の子どもたちに目を配り、安全に配慮することが大切です。

道具の使い方を教える時は、保育士さんがお手本を見せながら、子どもたち一人ひとりのペースに合わせて一緒に取り組むとわかりやすいでしょう。

給食メニューのアレルギー対策を行う

保育園によっては、柏餅やちまき、お寿司など、こどもの日にちなんだ特別メニューを考えている場合もあるでしょう。
給食やおやつとして普段と異なる献立を提供する時は、小麦や乳成分などの特定原材料(7大アレルゲン)含む製品の有無を確認しておきましょう。

また、新たに入園した子どもたちもいるため、保育士さんと栄養士さんの間で、個別のアレルギーの有無について情報共有を徹底することが大切です。

こどもの日にぴったりの製作

続いて、こどもの日を盛り上げる製作のアイデアを紹介します。
子どもたちの年齢別に解説していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。

スタンプでこいのぼり作り(0歳児~1歳児向け)

0歳児や1歳児の乳児クラスでは、手形や足形をスタンプにして、こいのぼりを作ってみましょう。
保育士さんが模造紙に描いた大きなこいのぼりのイラストに、子どもたちの手や足でたくさんのスタンプを押せば、ダイナミックな一つの作品ができあがります。

また、一人ひとりのミニこいのぼりを作る方法もおすすめです。
A4サイズやB5サイズ程度の画用紙に、手型と足形を1つずつ押し、こいのぼりの目やうろこを描きます。
保護者様にとっても、作品を通して子どもたちの成長を感じられるので、大いに喜ばれるでしょう。

折り紙でこいのぼり作り(2歳児向け)

2歳児の子どもたちには、折り紙やお絵描きでのこいのぼり作りが取り組みやすいでしょう。
保育士さんが折り方のお手本を見せる時は、大きなサイズの紙を使うとわかりやすくなります。

また、「やってみたい!」という意思が芽生えてくる子どもたちがのびのびと製作を楽しめるように、保育士さんから積極的な声かけを行ったり、さまざまな色の紙やクレヨンを用意したりするとよいですね。

紙コップでこいのぼり作り(3歳児~5歳児向け)

3歳児~5歳児の子どもたちとは、紙コップやトイレットペーパーの芯を使って、立体的なこいのぼりを作ってみましょう。
はさみで好きな色の画用紙を切って、鯉の目玉やうろこを作れば、より自由な作品ができあがります。

ひもや棒に通す時にキリや針で穴を開ける工程は、子どもたちには危険なので保育士さんが担当しましょう。

かぶと作り(4歳児~5歳児向け)

4歳児~5歳児のクラスでは、折り紙や画用紙、新聞紙などを使ったかぶと作りに挑戦してみるとよいでしょう。
作ったかぶとは、頭にかぶって楽しんだり、装飾として飾ったりなど、さまざまな用途に活用できます。

ただし、かぶとにはとがっている部分があるので、子ども同士で遊ぶ時はけがをしないように注意しましょう。

こどもの日に盛り上がるゲーム・出し物

続いて、こどもの日に子どもたちと一緒に盛り上がれるゲームと出し物を紹介します。
保育士さんのサポートのもと、みんなで楽しめる遊びを取り入れましょう。

こいのぼりごっこ

「こいのぼりごっこ」は、大空に舞う鯉になりきって、全身を波のようにゆらゆらと動かす遊びです。
年齢の小さな子どもたちにもまねしやすく、いつでもどこでも簡単に楽しむことができます。
また、音楽に合わせて自由に動いたり、音楽が止まると同時に動きを止めたりなど、さまざまな遊び方も広がるでしょう。

旗あげゲーム

「旗あげゲーム」は、こいのぼりに見立てた旗を使ったゲームです。
「赤あげて、白あげて」の掛け声に合わせて、左右に持っている旗を動かします。
子どもたちにとっては、「次はどちらの色かな?」とドキドキ感を味わいながら楽しめるでしょう。

こいのぼりにまつわる手遊び歌

4月下旬から5月上旬には、みんなでこいのぼりにまつわる手遊び歌を歌ってみましょう。
保育園で歌うなら、「屋根より高いこいのぼり」のフレーズで有名な「こいのぼり」や、こいのぼりをあげる場面を描いた「こいのぼりあげよ」がおすすめです。
手遊びの振り付けは、YouTubeの動画を参考にしてみましょう。

先生当てクイズ

「先生当てクイズ」は、大きいサイズのかぶとで顔を隠した先生を当てるクイズゲームです。
子どもたちの前に、かぶとをかぶった保育士さんが数人並び、「○○先生は何番でしょう?」と問いかけます。
保育士さん同士で服や小物を交換して、ちょっとしたひっかけを加えると、さらに盛り上がりますよ。

こいのぼりをあげる場面

毎年園庭にこいのぼりをあげる保育園であれば、あげる瞬間の風景も盛り上がるイベントになるでしょう。
風とともにふわっと舞い上がる大きなこいのぼりは、子どもたちに驚きと感動を与え、思い出に残る場面になるはずです。

保育園のこどもの日は、みんなで楽しみながら仲良くなろう!

保育園のこどもの日では、伝統行事に親しみながら、さまざまな製作やゲームを通して「お友だちと遊ぶ楽しさ」を感じてもらいましょう。

また、4月に入園したばかりの子どもたちもいるため、初めての製作では道具の使い方の指導や、アレルギーの情報共有を徹底など、いつも以上に慎重に安全に配慮することが大切です。

子どもたちの年齢やリアクションに合わせて、みんなでこどもの日を盛り上げましょう!

また、次の記事では保育園で行われている主な年間行事を紹介しています。
保育園でのミーティングや、今後の計画の参考に、ぜひご覧くださいね。
   

関連する記事

関連するキーワード

著者