母の日や父の日をやらない保育園が増えている?

母の日の由来は、20世紀はじめのアメリカで、ある女性が亡き母を偲んでカーネーションを捧げたことがきっかけです。
その後母の日は世界中に広まり、日本では5月第2日曜日を母の日、6月第3日曜日を父の日とし、家族に日頃の感謝を伝える日として親しまれています。​

近年の保育園では、両親の離婚や死別などの各家庭の事情への配慮から、母の日や父の日を「ファミリーデー」「家族の日」と称して実施する園が増えています。
「おうちの人にありがとうの気持ちを伝えよう」というテーマで製作に取り組んだり、母の日と父の日を廃止して勤労感謝の日にまとめる保育園もあるようです。

母の日や父の日を行うかどうかは園の方針によって異なりますが、感謝する相手をお母さんやお父さんと決めずに、柔軟な姿勢でみんなが楽しめるイベントを企画できるとよいでしょう。

保育園の母の日(ファミリーデー)のねらい

保育園の母の日のねらいは、家族に感謝の気持ちを伝えることです。
子どもたちにとっては、「プレゼントや感謝の言葉を贈って相手に喜んでもらうことで、自分自身も幸せな気持ちになれる」と実感する機会にもなります。

また、保護者様へのプレゼント製作を通して、子どもたちの想像力や表現力を引き出すこともできます。
「どうしたらママ(パパ)が喜んでくれるかな?」「ママ(パパ)の好きなものはなんだろう?」と考えながら製作に取り組むことで、子どもたちの考える力や大切な人への思いやりの心が育まれるでしょう。

保育園の母の日(ファミリーデー)を楽しむアイデア

「他の保育園では母の日はどうしてる?」「保護者様に喜んでいただくには何をすればよい?」と悩んでいる保育士さんもいるでしょう。
ここでは、子どもたちや保護者様と母の日(ファミリーデー)を楽しむポイントと具体的なアイデアを紹介します。

さまざまな家族の形があると理解する

保育園に通う家庭の中には、シングルマザー(ファーザー)や単身赴任、祖父母や親戚に育てられているなどの複雑な事情抱えている場合があります。
保育士さんとしては、事情を知って一方的に「かわいそう」と同情するのではなく、「さまざまな家庭があるんだな」と受け入れたうえで子どもたちの気持ちに寄り添うと、みんなが楽しめるイベントを企画できるでしょう。

次の記事では、子どもたちの家族に関する伝え方や声かけのアイデアを紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね!

保護者様へのサプライズを用意する

母の日(ファミリーデー)には、子どもたちから保護者様にサプライズを企画するのもおすすめです。
仕事や家事、育児を一生懸命頑張る保護者様は、子どもたちに感謝の言葉やプレゼントをもらったら嬉しくなるはず。
心身のバランスを崩しやすいGW明けに、保護者様を支えるパワーになるでしょう。

実用的なプレゼントがおすすめ

子どもたちから保護者様へのプレゼントには、実用的なものが喜ばれます。
保護者様の中には、「子どもの成長を見られるのは嬉しいけれど、行事のたびに製作物をもらうと保管場所に困ってしまう」という方も多いようです。
バッグや文具などの日常生活に役立つものであれば、よりポジティブな気持ちで受け取れるでしょう。

母の日(ファミリーデー)にぴったりのコメント【文例】

保護者様へのプレゼントには、子どもたちからの感謝のメッセージが添えられているとさらに感動が深まります。
我が子からの「ありがとう!」「大好き!」というまっすぐな愛情表現は、保護者様の癒しとモチベーションにつながるはずです。

年齢の大きい子どもたちには、「ママやパパのどんなところが好き?」「どんなことをしてくれたときが嬉しいかな?」とコミュニケーションをとりながらオリジナルのコメントを引き出してみましょう。

母の日(ファミリーデー)のコメント文例

  • いつもありがとう!
  • だいすきだよ!
  • ○○してくれてありがとう!(「おいしいごはんをつくってくれて」など)
  • ○○なところがだいすき!(「やさしい」「かわいい」「かっこいい」など)
  • ママ(パパ)をおうえんしているよ!


母の日におすすめのプレゼント製作(0歳児~1歳児)

月齢の小さな子どもたちには、どのようにイベントに参加してもらったらよいか悩んでしまうことも。
ここでは、0歳児~1歳児の子どもたちも楽しみながら製作できるプレゼントを紹介します。

手形や足形のエコバッグ

お買い物やお出かけの必需品であるエコバッグは、保護者様にも喜ばれる実用的なプレゼントです。
カラフルな手形や足形でイラストを描けば、世界に一つだけの特別なエコバッグができあがります。
次の記事では、アルファコーポレーションで行ったエコバック作りの様子を紹介しているので、ぜひご覧くださいね!

指スタンプや手形のうちわ

もうすぐやってくる夏に向けて、日常生活で使いやすいうちわもおすすめです。
指スタンプや手形で花火やひまわりなどの絵を描くと、季節を感じられる贈り物に。
5月にプレゼントすれば、夏から秋まで長期間愛用できるでしょう。

絵の具遊びで作るペン立て

自宅や職場で使えるペン立ても、重宝する便利なグッズです。
指や手を使って自由に楽しむ絵の具遊びなら、月齢の小さい子どもたちも興味を持って楽しめるはず。
絵の具で遊んだ紙を半分に切った牛乳パックに貼り付ければ、個性豊かなペン立てができあがります。

母の日におすすめのプレゼント製作(2歳児~3歳児)

2歳児~3歳児の子どもたちには、オリジナリティあふれるプレゼントがおすすめです。
保育士さんから子どもたちに声かけを行いながら、個性が光る贈り物を製作しましょう。

紙皿で作る小物入れ

壁にかけられるポケット状の小物入れは、郵便物やメモを入れる時に役立ちます。
作り方は、紙皿を2枚用意し、1枚の紙皿に半分にカットしたもう1枚の紙皿を貼り付けます。
小物入れができあがったら、子どもたちの気持ちが伝わる思い思いのイラストやメッセージで飾りつけましょう。

粘土で作るメモスタンド

簡単にできてサイズが小さいメモスタンドもプレゼントにぴったりです。
粘土で好きな形を作り、クリップを刺したら完成です。
家族が好きなものをテーマにすると、大切な人を想う気持ちが育まれるでしょう。

似顔絵付きのティッシュケース

ティッシュボックスに取り付けるティッシュケースも、もらって使いやすいプレゼントです。
人の肩から上の形に切った画用紙に子ども本人や家族の似顔絵を描き、ティッシュボックスに取り付けると愛着が生まれます。
家庭の食卓や寝室などで役立つアイテムです。

母の日におすすめのプレゼント製作(4歳児~5歳児)

できることが広がる4歳児~5歳児の子どもたちには、工作や折り紙などを使ったプレゼントはいかがでしょうか。
ハサミや紙などの道具を扱うときは、ケガなどの安全面に配慮しながらチャレンジしましょう。

段ボールで作る写真立て

保護者様へのプレゼントには、家族との思い出を残せる写真立てもおすすめです。
外枠には、段ボールや紙皿などの頑丈な材料を使うと強度が増します。
さらに、外枠をイラストや折り紙のお花、メッセージなどで囲むと、よりおしゃれに仕上がるでしょう。

折り紙の花束

華やかなサプライズを仕掛けたいなら、折り紙のブーケがぴったりです。
折り紙やフラワーペーパーなどで作った3~5本の花を画用紙でくるっと巻くとできあがります。
部屋やリビングルームなどにも飾りやすく、家族団らんのひとときを彩るでしょう。

感謝を伝えるメッセージカード

日頃の感謝の気持ちを伝えるメッセージカードは、子どもたちの想いがまっすぐ伝わるプレゼントです。
さらに、イラストが飛び出すなどの仕掛けをプラスすると保護者様も驚くはず。
子どもたちとのコミュニケーションから家族のエピソードや感謝の気持ちを深掘りしながら、ステキなメッセージを贈りましょう。

保育園の母の日(ファミリーデー)は家族にサプライズを計画しよう!

近年では、各家庭の事情に配慮し、母の日や父の日を行わない保育園や「ファミリーデー」「家族の日」として実施するケースが増えています。

母の日や父の日を実施するかは園の方針により判断が必要ですが、仕事や家事、育児を頑張る保護者様に子どもたちから感謝の言葉やプレゼントを贈れば、心身のバランスを崩しやすいGW明けのパワーにつながるはずです。

子どもたちとコミュニケーションをとりながら、保護者様に喜んでいただけるステキなサプライズを計画してみましょう!
   

関連する記事

関連するキーワード

著者