保育士の仕事に興味がある方は多いはず。
「試験の難易度は高いのかな?」
「子どもは好きだけど、実際にはどんなことをするのかな?」
「保育士と幼稚園教諭って違うの?」
…など、疑問は尽きないですよね。

そこで今回は、保育士の仕事に関する基礎知識を徹底解説!
仕事の魅力や気になる給与についてもご紹介します。

保育園で働く保育士の仕事内容

保育士資格を活かして働ける仕事や職場は、保育園・保育所だけにとどまらず、託児所や福祉施設など多岐にわたります。
また、近年、共働きの増加や子どもへの教育の多様化にともない、保育士資格を活かせる仕事や職場は増えてきています。
今回は、その中でも保育士資格を活かして働く方が1番多い、保育所や保育園での仕事内容を詳しくご紹介します。

保育士の主な役割は、0歳児から5歳児までの乳幼児の保育を行うことです。
その中で、子どもたちが自身で成長していく力を身に付けるための十分に行き届いた環境を提供できるよう意識し行動することが大切です。

環境をつくるというと、子どもにとってケガの危険があるものを取り除くというイメージもあるかもしれませんが、それだけではありません。安全なだけでなく、子どもたちが安心して生活の中で多くの経験を積み重ねていけるよう、思いを巡らせ保育に取り組むことが求められます。
一人ひとりの子どもの生活リズムを大切にし、安全で情緒の安定した生活ができるよう保育士が寄り添ってサポートすることがとても重要になります。


具体的な役割は、下記が挙げられます。
●給食やおやつの援助
 一人ひとりの食べるペースや意欲・興味に寄り添った食事の援助を行います。
 食育を通して、食べる喜びを感じてもらえるよう声掛けなども行っていきましょう!
 また、「いただきます」や「ごちそうさま」といった食事のマナーを伝えます。

●排泄の援助やおむつ替え
  例えば、おむつが取れ始める子どもに対して、1人で排泄を行えるようトイレトレーニングも行います。
  子どもたちがトイレに自ら進んで行きたくなるように、トレイ周りを明るく楽しくなるように工夫を凝らしたり、1人でも排泄ができるようになるまで温かく見守ってあげましょう。

●着替えや整理整頓などの基本的な生活習慣を身に付けるためのサポート
 ボタンがある服の着脱や、靴の履き方など、1人で着替えができるようになるためのサポートを行います。
 子どもの自主性や主体性を尊重した援助を心がけましょう。
 保育士自身も子どもたちの良き見本となるよう意識しましょう。

●心身の発達のサポート
 一人ひとりの興味・関心や発達の特性を踏まえ、月齢にふさわしい豊かな経験を子どもたちが得られるよう環境を整えていきましょう。
 子どもの特性や月齢に合わせた遊びに創意工夫を凝らしましょう!


すべてに通じることは、子ども一人ひとりに応じた健やかな育ちに向けての援助が大切です。
その上で、保育対象となる子どもは0歳児~5歳児までと幅広いため、月齢によって保育内容や注意点は大きく異なることも念頭に接していきましょう。

例えば、0~2歳児の乳児期は、おむつ替えや授乳、食事のサポートなど、身の回りのお世話が中心。
特に月齢の小さい子どもほど、体調の変化が起きやすいのでより一層注意しましょう。

一方3~5歳児の幼児期は、ルールや知識の習得といった教育的な側面も必要です。
乳児期と比べてお友だちと関わりながら遊んだり活動したりすることも増えます。
相手を尊重する気持ちや相手の心に思いを巡らせることができるよう、子どもの気持ちに寄り添いながらサポートしていきましょう。

また、年齢の差に限らず、保育士の行動や温かい言葉がけ、存在そのものが子どもたちにとって、影響力があり大切な環境の一部であることを理解し、育ちをサポートしましょう。

保育士の勤務時間

保育士の勤務時間は、保育施設によって異なりますが、実働8時間が一般的です。
早朝保育や延長保育を行っている園も多く、【早番・中番・遅番】のシフト制で勤務しているケースも多く見られます。

シフトの一例は以下の通りです。
【早番】7:30~16:30頃まで
【中番】8:30~17:30頃まで
【遅番】9:30~子どもの帰宅時間まで

イベントごとが重なる時期には、閉園後に準備を進めたり園だよりを作成したりするなど残業になることもあります。
また、土曜・日曜・祝日がお休みのことが多いものの、土曜保育や休日保育を実施している園もあり、そうした園では交代制で出勤しています。
多くの園では、週休2日制を採用していて、「土日」または「土日のいずれか+平日」がお休みになることが多いようです。

1日のスケジュール例

■7:45    出勤・朝礼
・連絡事項の共有
・保育室の掃除・換気・消毒
・子どもたちの受け入れ準備など

■8:00    子どもたちのお迎え
・登園する子どもたちを元気に迎えます
・検温や、子どもの表情や様子からその日の体調をチェック
・保護者とも健康状態や連絡事項、お迎え時間等を確認

■10:00   朝の会、午前の保育プログラム
・朝の会
・体操や製作、自由あそび、散歩など
 子どもの興味・関心や発達の特徴を踏まえ、保育士は工夫や援助をします。

■11:30   給食
・配膳準備
 アレルギー食に気を付けての準備やテーブル配置など
・給食前の手洗い&「いただきます」「ごちそうさま」などのマナーを伝えます。
・子どもたちが食事を楽しめるようサポート

■12:30   お昼寝
・歯磨きやトイレの援助
・お昼寝準備
・午睡チェック
 睡眠中もタイマーなどを使って子どもたちの様子を常時見守ります。
・連絡帳への記入など

■15:00   おやつ  
・お昼寝布団の片付け
・おやつの準備
 この時も、アレルギー食に気を付けての準備やテーブル配置などを行います。
・子どもがおやつを楽しく食べられるようにサポート

早く起きた子どもがいた場合は、一緒に絵本を読むなどして過ごします。

■16:30以降   午後の活動、帰宅
・製作や自由遊びなど
・お迎えの際に保護者へ保育報告(一日の様子や連絡事項を伝えてお見送りします。)
・交代するスタッフへの引き継ぎ
・片付けや掃除をして勤務終了!

▼実際に保育士として働くスタッフのリアルな『1日のスケジュール』や『休日の過ごし方』などは、こちらの記事でもご紹介しています。

保育士の魅力とやりがい

近年は「保育士不足」が大きな問題にもなっていますが、保育士は、昔から子どもたちの『将来の夢』で上位に挙がる人気の職業ですよね。
では、保育士の仕事にはどのような魅力ややりがいがあるのでしょうか。

子どもたちの日々の成長を間近で見守ることができる

保育士の大きなやりがいとして、まず挙げられるのが『子どもたちの成長を感じられる』こと。
ハイハイだった子が立って歩けるようになったり、昨日までできなかったことがどんどんできるようになったり、保育士は子どもたちの日々の成長を間近で見守ることのできる仕事です。

時には、子どもたちの『初めて』に立ち合うこともあり、成長を一緒に喜びあえる楽しさは大きなやりがいです。

保護者にも喜んでもらえる

保育園に子どもを預ける保護者の中には、子どもと離れることへの不安を抱えている方も多いことでしょう。
そんな時、園での様子や小さな成長をお伝えするだけでも、ホッと安心するものです。
また、育児への悩みを抱える保護者も多く、保育士はそうした相談を受けることも少なくありません。

日々多くの子どもたちと関り過ごしている保育士だからこそ、保護者とは違った視点で育児へのアドバイスができることもあります。
そうした日々のやり取りの中から保護者との信頼関係も生まれ、「ありがとう」と直接感謝の言葉をいただくことも多く、保育士としての大きなやりがいを感じられるでしょう。

様々な雇用形態で活躍することができる

園によって雇用条件に違いはありますが、多くの園で、正社員だけでなく契約社員やパートなど様々な雇用形態を受け入れています。
また、育休産休はもちろん、時短勤務を採用している園も増え、ライフスタイルが変わっても働き続けられるのも保育士として働く魅力のひとつです。

さらに保育士資格は、保育園に限らず、学童保育や福祉施設、病児保育室など、様々な場で重宝され、自分に合った働き方を選ぶことも可能です。
活躍の場が広く、年齢を重ねても働き続けられる点も保育士の大きな魅力です。

社会への貢献度が大きい

保育士の活躍は、子どもを持つ共働き世帯の支援はもちろん、待機児童の解消にも繋がる社会貢献度の高い仕事です。
いくら保育施設が増えても、保育士がいなければ安全に運営することはできません。
保育士がいるからこそ、保護者は安心して仕事をすることができ、子どもたちも社会性を育みながら安心して成長することができるのです。

そうした社会貢献度の高さも、保育士としての大きなやりがいのひとつです。

保育士になる方法

保育士として働くためには、国家資格である「保育士資格」を保有していなければなりません。

保育士資格を取得するには、大きく分けて①「大学・短大・専門学校などで必要な課程を修了し、卒業時に取得する」方法と②「独学や通信教育で保育士試験に合格して取得する」方法の2通りがあり、それぞれにメリットがあります。
※②の場合、所定の受験資格(下記<受験資格>参照)を満たしている必要があります。

保育士資格を取得するには

①「大学・短大・専門学校などで必要な課程を修了し、卒業時に取得する」場合
厚生労働省の指定を受けている大学・短大・専門学校(保育士を養成する学校やその他施設)などで、所定の課程・科目を履修した場合、卒業と同時に保育士資格を取得することができます。
4年または2年と入学から卒業までの時間はかかりますが、卒業すれば"確実に"資格が取得できる点は大きなメリットと言えます。

②「保育士試験に合格して取得する」場合
独学や通信講座などを利用して保育士資格を取得する場合、時間の融通が利く点が大きなメリットとして挙げられます。
自分自身で勉強して試験を受けるため、①のように学校に通う場合よりも短期間で取得することも可能です。
また一度合格した科目については3年間試験が免除されるため、科目を絞って集中的に勉強することもできますし、今すぐには受けられなくても3年後の合格を目指すことも可能です。
自分のペースで進めることもできるため、社会人の方や主婦の方で取得を目指す方も少なくありません。

保育士資格取得後は、取得して終わりではなく、都道府県知事に登録申請をして、保育士証を交付してもらう必要があります。
これらの手続きを済ませて、やっと晴れて”保育士”として働くことができるのです!

保育士試験概要

<受験資格>
【大学・短大卒】
・学校教育法に基づいた大学、短大を卒業した者

【専門学校等卒】
・学校教育法に基づいた専門学校等を卒業した者
※ただし、修業年限2年以上の専門課程を卒業していること

【高卒】
・高等学校を卒業(または旧大検を合格)した者

【中卒】
・中学を卒業し、児童福祉施設にて5年以上かつ7200時間の実務経験がある者

【在学中・中退】
大学
・在学中/中退共に2年以上在学し、62単位以上修得済みの者

短大
・在学中で、年度中に卒業見込みの者
※年度中に卒業できなかった場合は合格(一部科目合格)となりません

専門学校等
・在学中で、年度中に卒業見込みの者
※ただし、修業年限2年以上の専門課程であることと
※年度中に卒業できなかった場合は合格(一部科目合格)となりません

<試験内容>

■筆記試験■
「保育原理」
「教育原理及び社会的養護」
「子ども家庭福祉」
「社会福祉」
「保育の心理学」
「子どもの保健」
「子どもの食と栄養」
「保育実習理論」 

■実技試験■
「音楽」
「造形」
「言語」 
※上記より2つを選択
※筆記試験全科目合格者のみ受験可能

<試験日程>

年2回実施(前期/後期)
前期:4月~6月
後期:10月~12月

<合格率>

概ね20%程度
一般社団法人全国保育士養成協議会 HPより

幼稚園教諭と保育士の違い

保育士を目指す方の中には、「保育士と幼稚園教諭って何が違うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか?
保育士と幼稚園教諭とでは、必要な資格、勤務先、目的などが大きく異なります。

◆保育士の場合◆
資格:厚生労働省認定の保育士資格
勤務先:認可保育園(公立・私立)、認可外保育園、乳児院や児童養護施設、民間の託児施設やベビーシッターなど
対象年齢:0~6歳(就学前)など。
0~2歳児の乳児の保育ができるのは保育士のみです

◆幼稚園教諭の場合◆
資格:文部科学省認定の幼稚園教諭免許
勤務先:公立幼稚園、私立幼稚園
対象年齢:3~6歳(就学前)

また近年増えてきている、”幼保連携型 認定こども園”の場合、原則として幼稚園教諭と保育士の両方の資格を保有している必要があります。
大学・短大では、保育士資格以外に幼稚園教諭・小学校教諭の免許を取得できるように履修科目を定めている学部・学科もあるため、両方同時に取得を目指す方も少なくないようです。

保育士の給与・平均年収

厚生労働省の発表によると、女性保育士の平均月収は27.1万円平均年収は324.7万円(平均年齢36.3歳/勤続年数7.8年)となっており、女性労働者全体の平均給与と比較すると、決して高水準とは言えません。

しかし、2013年以降、保育士の平均給与は年々右肩上がりに推移し、国や自治体は保育士へのさらなる処遇改善を進めている段階です。
手厚い家賃補助を支給するといった処遇改善を進める自治体もあり、今後さらなる改善が期待できるでしょう。

保育士を目指すあなたへ

今回は、保育士の仕事内容や魅力、資格や給与などについて詳しく解説しました。

保育士は、子どもたちの成長を間近で感じることのできるやりがいの大きい仕事です。
大学や短大、専門学校を卒業するだけでなく、所定の受験資格があれば独学でも資格取得を目指すことができ、年齢に関わらず何歳からでもチャレンジが可能です。

中には「子どもは好きだけどピアノが苦手…」と躊躇してしまう方もいるかもしれませんが、例えピアノが苦手でも、歌や製作、絵本の読み聞かせなど、何かひとつでも得意なことがあれば、十分保育士として活躍できるはずですよ。
ぜひご自身の力を信じて、前向きに保育士への道を目指していってくださいね!

アルファコーポレーションでは、毎年新卒・中途採用を行っており、研修制度にも力を入れています。
また、社会にはじめてでる新卒入社の方へは少しでも安心して活躍できるよう『メンター制度』を取り入れ、困った時にはいつでも相談できる体制を整えています。

▼『メンター制度』についてはこちらの記事でもご紹介しています。
本記事掲載の『あるふぁのリアル』では、現役保育士のリアルな声や就活に役立つ情報などを多数発信していますのでぜひ他の記事もご覧になってみてくださいね。

▼『保育士の就活でよくある質問』についてはこちらの記事でご紹介しています。
   

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